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足場職人の仕事内容を徹底解説!キャリアアップの方法とは

足場職人は仮設足場の組立て・解体工事をする職人です。

 

ここでは足場職人の具体的な仕事内容や足場職人に求められる能力、キャリアアップに最適な資格などについてご紹介します。

 

とび職と足場職人の違いとは

とび職は建設業で高所作業を専門とする職人の総称です。
足場職人はとび職の中の1つとなりますが、とび職は以下のように分類されます。

 

足場鳶

足場を設置する足場職人のことを指します。
建築物や工事内容に応じて適切で安全な足場を組立て、解体を行います。

 

鉄骨鳶

鉄骨構造の建築物で、柱や梁となる鋼材をクレーンなどで吊り上げて組み立てる職人です。

 

重量鳶

橋梁の現場で主桁架設を行ったり、建築内部の重量物の据付を行う職人です。
専門性が高く、プラント、空調給排水設備、電気設備工事等の現場に従事することもあります。

 

足場職人の仕事内容

 

現地調査

足場を組み立てる建物を確認し、近隣の環境も確認します。
特にビルや住宅が立ち並んでいる場所では建物同士の間隔が狭かったり、搬入経路にトラックが侵入しにくいこともあります。

 

そのため、周辺環境をしっかりと調べた上で足場を計画する必要があります。

 

工事内容を把握したうえで最適な足場を組まなければなりませんので、建設工事の目的や足場の用途に適した足場が設置できるように事前にしっかりとした現地調査を行います。

 

足場図面・足場設置届の作成

現地調査をしたら足場図面を描きます。

 

足場図面にはさまざまな作成方法がありますが、近年ではCADで作成するのが一般的になっています。
足場図面は平面図、立面図、断面図が必要です。

 

また、工事現場に足場を設置する場合は組立開始日30日前までに労働基準監督署に足場設置届を提出しなければなりません。
足場設置届と仮設計画書、足場図面、詳細図を添付し、提出します。

 

拾い出し

足場図面が出来たら足場の資材の拾い出しを行います。

 

足場を設置する際にはどの資材がどれくらい必要かを把握することが大切です。
これができないと資材の過不足が発生してしまいます。

 

資材が足りないと再手配を行わなければならず足場工事が中断してしまいますし、資材を多く準備してしまうと現場までの輸送費や組立ての無駄が発生し余計な費用がかかってしまいます。

 

このような事態を避けるためにも正しく資材を拾い出す必要があります。

 

資材搬入

資材を現場に搬入します。

 

足場の部材は金属製で重量もあるため、ぶつかると大きな音がするので近隣に騒音にならないように注意する必要があります。
足場図面をもとに必要な部材を必要な場所へ配置し、作業場で移動などの手間が起こらないようにします。

 

足場組立

足場図面を基に足場の組立を行います。
足場の組立作業は非常に危険なため、安全を十分に確保した上で行います。

 

足場の完成後は足場職人の仕事はひと段落し、完成した足場を使って大工や塗装職人が工事を行います。

 

解体・撤去

足場を必要とする工事が完了したら足場を解体します。
解体の際には建築物に傷をつけたり汚したりしないよう十分に注意して作業を行います。

 

解体が終わったら部材をトラックに積み込み撤去します。

 

片付け・撤収

現場の後片付けをします。
足場の部材などが残っていないかチェックします。
ゴミなどを綺麗に掃除し、撤収します。

 

足場職人に求められる能力

 

体力

足場工事では重い部材を運びます。
重い部材を運び、組み立てるため、体力勝負の仕事であると言えます。

 

集中力

足場工事は高所での作業が多いため、十分な注意を払って取り組まなければなりません。
一瞬の気の緩みが大事故に繋がりますので作業中は常に集中力の高い状態を保っていなければなりません。

 

コミュニケーション能力

足場の組立ては1人で行うことはできません。
部材の受け渡しなどもお互い声を掛け合って行う必要があります。

 

また、高所での危険な作業のため、些細なミスが大きな事故に繋がります。
分からないことやいつもと違うことがあったらすぐに先輩や現場の責任者に質問、報告をする必要があります。

 

きめ細やかさ

足場作業は住宅地やビジネス街で行われます。
近隣にご迷惑をかけないよう車両の移動や作業中の音などに注意しなければなりません。

 

外壁工事の場合はお客様の家の壁やお隣の外壁や外構に傷を付けないよう配慮が必要です。

 

足場職人のキャリアアップに必要な資格

足場の組立て等に従事するには「足場の組立て等作業従事者特別教育」を修了する必要があります。

 

その後、実務経験に応じて取得できる資格がいくつかありますが、足場業者としてのスキルアップのためにも積極的に挑戦することをおすすめします。

 

足場の組立て等作業主任者

吊り足場、張り出し足場、または高さが5m以上の足場の組立て・解体・変更等を行う現場で指揮監督を行うための資格です。
「足場の組立て等作業主任者技能講習」を修了すると取得できる国家資格です。

 

足場の組立・解体・変更等の作業に3年以上従事した人に受講資格があります。

 

その他、大学・高等専門学校または高等学校において土木・建築または造船に関する学科を専攻し、卒業した者でその後2年以上足場の組立・解体・または変更に関する作業に従事した経験を有する者も受講資格を得ることができます。

 

足場の組立て等作業主任者能力向上教育

作業主任者は「足場の組立て等作業主任者能力向上教育」も受講することが定められています。

 

受講資格は足場の組立て等作業主任者の資格の取得後5年程度経過した人です。
また、能力向上教育の受講後さらに5年程度経過した人も受講する必要があります。

 

仮設安全監理者

足場点検のプロを証明する資格です。

 

仮設足場安全監理者は足場・型枠支保工等の安全点検を実施する為の専門知識を有しています。

 

仮設安全監理者には「仮設工事施工安全管理者」と「仮設工事設計安全監理者」があり、それぞれ「足場」と「型枠支保工」に分かれています。

 

足場職人は建設業にはなくてはならない仕事

仮設足場は建設現場ではなくてはならないものであり、その仮設足場を組み立てる足場職人もなくてはならない仕事です。

 

足場は建物が完成してしまえば取り払ってしまうものですが、現場で施工する他の職人の安全と工事のクオリティを確保する重要な役割を持っています。