足場の組立て等の仕事に従事するためには取得しておかなければならない資格や
取得するとキャリアアップにつながる資格があります。
ここでは、足場工事に関する資格の種類と、効率的な勉強方法をご紹介します。
足場の資格の種類
足場の資格に関する資格はいくつかあり、それぞれ足場の組立て・解体に従事する上で重要な資格です。
足場作業に従事する上でも、資格の種類を知っておくことは大切です。
足場の組立て等作業従事者特別教育
足場の組立て・解体・変更の作業を行う人が受講していなければならない資格です。
特別教育を受けていない人は足場の組立て等の作業に従事することはできません。
もし、未受講のまま作業に従事すると罰則の対象となりますので、全員が必ず取得する必要があります。
特別教育は認定試験がなく、定められた講習を受講すれば取得することができます。
足場の組立て等作業主任者
つり足場、張り出し足場又は高さが5m以上の足場の組立て・解体又は変更を行う現場で指揮監督を行う際に必要な資格です。
労働安全衛生法に定められた国家資格で
「足場の組立て等作業主任者技能講習」を修了することで取得することができます。
足場の組立て・解体又は変更に関する作業に3年以上従事すると受講資格が得られます。
また、土木、建築、造船に関する学科を専攻・卒業していて
足場の組立て・解体に関する作業に2年以上従事経験がある場合も受講資格があります。
足場の組立て等作業主任者能力向上教育
足場の組立て等作業主任者になったらこの資格を目指していくことになります。
労働安全衛生法では作業主任者の資格所有者はこの資格も取得することが定められているためです。
受講資格は足場の組立て等作業主任者の資格を取得してから5年程度経過している人です。
さらに、能力向上教育を受講してから5年程度経過していることも条件です。
建築物等の鉄骨組立て等作業主任者
建設物の骨組み又は塔であって、高さ5m以上である金属製の部材により構成されるものの
組立て・解体・変更の作業において労働災害の防止等を行う指揮監督者が保有する資格です。
受講資格は
建築物の骨組み又は塔であって、金属部の部材により構成されるものの組立て・解体または変更の作業に関する作業に
3年以上従事した者、または土木、建築に関する学科を専攻・卒業していて
その後2年以上建築物等の鉄骨の組立て等の作業に従事した経験を有する者です。
とび技能士
職業能力開発協会が実施する、とびに関する技能を認定する資格です。
とび作業の段取り、仮設の建設物の組立てや解体、掘削、土留めや地業など、とびに関する能力を認定します。
とび技能士には1~3級があり、いずれも実技試験があります。
1級は難関資格となります。
足場の資格の勉強方法
過去問・テキストで勉強する
最もオーソドックスな方法が書店などで過去問やテキストを購入し、勉強する方法です。
自分にとって見やすいテキストを選んで勉強すると良いでしょう。
DVDで勉強する
DVD付きテキストが販売されているものもあります。
DVDを見ながら勉強すればより理解しやすい上
かけっぱなしにしておいて耳で繰り返し聞くこともできますので
机に向かって勉強するのが苦手な方や忙しい方にもおすすめです。
講習会に参加する
資格によっては講習会が開催されているものもあります。
講習会に参加すれば分からないことも質問できますので、理解が深まります。
効率よく合格するためのおすすめの対策法
科目・出題数・配点・解答方法を確認する
まずは試験の内容を把握しましょう。
出題科目、出題数、それぞれの配点を把握します。
配点が高い科目は特に重点的に勉強しておく必要があります。
科目の中で既に自分が知識を持っている分野なのか、初めて学ぶ分野なのかでも勉強方法は変わってきます。
試験の全体像をつかむ上でも出題内容は把握しておきましょう。
また、試験の解答方法がマークシートによる選択式なのか、記述式なのかも試験対策の上も重要です。
最初にチェックしておきましょう。
とにかく参考書を読んでみる
まずは参考書を読んでみます。
はじめからじっくり読み込もうとすると途中でつまずいてしまう可能性があります。
最初はサッと流し読みをして2回3回と繰り返し読んで理解を深めるようにしましょう。
繰り返し読むことで、1回目には抵抗感を感じていた用語もすんなり頭に入ってくるようになります。
最初の1~2回は止まらず読み進めることが大切ですので、まずはどんどんテキストを読み進めていきましょう。
暗記事項を整理しておく
テキストを読みながら暗記しなければならない部分をまとめておきましょう。
暗記事項は早めに対策をして記憶を定着させることが大切です。
ノートや単語帳など自分に合った方法でまとめておき
休憩中や移動中などの空き時間を使って繰り返し覚えるようにしましょう。
過去問を3回解く
ある程度参考書を読み進めたら過去問を解いてみます。
最初は全然できなくても構いません。
過去問を解いて復習するのを数回繰り返していけば点数は上がっていきます。
「まだ早い」などと思わずにどんどん解いていきましょう。
試験当日までに最低でも過去3年分を3回解くようにしましょう。
また1つの方法として、前年度分の過去問のみは手を付けずに置いておき
試験直前に昨年分の過去問を解いて模擬試験を行うのもおすすめです。
間違えやすいところはノートにまとめる
過去問で間違えやすい場所、理解しにくい場所はノートにまとめます。
しかし、ノートをとるのに時間がかかりすぎるのはよくありません。
また、まとめるのに時間がかかるのは理解が進んでいない可能性があります。
ノートにまとめるのに時間がかかるようであれば一度参考書に戻って復習するようにしましょう。
資格を取得してキャリアアップを目指しましょう
足場工事の仕事を従事するには必要不可欠な資格のほかに、キャリアアップにつながる資格もあります。
資格があれば転職にも有利になりますので、積極的に資格を取得しておきたいものです。
足場会社にお勤めの方は会社によっては
資格取得の環境を整えている事業所もありますので、相談してみると良いでしょう。
ただ、働きながら勉強をすることは大変なことも事実です。
是非ご紹介した方法を参考に、効率的に試験対策を行い勉強をすすめて資格合格を目指しましょう。