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足場の養生シートの役割と設置基準・認定基準・シートの種類


建物の建設工事や外壁工事の際に足場に設置される養生シート(メッシュシート)は具体的にどのような役割があるのでしょうか。

今回は、足場の養生シートの役割や法律による災害防止措置、養生シートの認定基準などについて解説します。

 

養生シートの役割

足場に使用する養生シートは、安全や保護を目的として設置する重要なもので、次のような役割があります。

 

塗料・粉塵の飛散防止

建設現場や外壁工事の現場では、工事の内容によって塗料や粉塵の飛散が起こる場合があります。
塗料や粉塵が飛び散ると近隣住民や通行人に迷惑がかかってしまいます。

 

そこで、現場の周囲に養生シートを設置することで、周囲への飛散を防止できます。

 

騒音対策

養生シートには工事現場内で発生する騒音を軽減する役割もあります。

 

工事中の大きな音は近隣住民にとっては大きなストレスです。
養生シートには防音性能に優れた製品も存在し、住宅街や集合住宅などで効果を発揮します。

 

落下物による危険防止

建設工事ではさまざまな資材や工具を使用します。

 

足場上から資材や工具を落としてしまうと人命にも関わる大事故につながります。
養生シートは足場からの落下物から通行人や作業員を守る役割も担っています。

 

作業員の転落防止

建設現場における足場からの墜落事故はあとを絶ちません。
そのため、足場からの墜落防止措置として、養生シートの設置が必要です。

 

法令による足場からの飛来・落下物による災害防止措置

足場からの飛来・落下物による災害防止措置に関しては厚生労働省の労働安全衛生規則で労働者に対する措置が、国土交通省の建築基準法で第三者に対する措置が規定されています。

 

厚生労働省の労働安全衛生規則等(労働者を対象とした措置)

平成21年の労働安全衛生規則の改正により、「事業者が行う「足場」の作業床からの墜落防止措置等」で、物体の落下防止措置として次のように定めています。

 

「高さ10センチメートル以上の幅木、メッシュシート又は防網(同等の措置を含む)を新たに設けること」

 

国土交通省の建築基準法等(主として第三者に対する措置)

・建築基準法施行令第136条の5(要約)

工事をする部分が工事現場の境界線から水平距離が5メートル以内で、かつ、地盤面から高さ7メートル以上にあるとき、その他落下物によって工事現場の周辺に危害を生ずるおそれがあるときは工事現場の周囲を鉄網又は帆布でおおう等落下物による危害を防止するための措置を講じなければならない。

 

・建設工事公衆災害防止対策要綱(要約)

外部足場から、ふ角75度を超える範囲又は水平距離5メートル以内の範囲に隣家などがある場合には、足場の必要な部分を鉄網若しくは帆布で覆い又はこれと同等以上の効力を有する防護措置を講じなければならない。

 

施工者は、落下物によって工事現場の周辺に危害を及ぼすおそれがあるときは、建築基準法の定めるところにより、ネット類又はシート類で覆う等の防護措置を講じなければならない。

 

足場の養生シートの認定基準

足場の養生シートの認定基準は社団法人仮設工業会による指針があり、以下にご紹介する基準のほかに、仮設工業会の試験をクリアしている必要があります。

 

養生シートの素材

養生シートのメッシュの網地材料等は合成繊維でかつ難燃性のもの又は防炎加工を施したもの、日本工業規格A8952(建築工事用シート)に定める防炎性を有するものである必要があります。

 

はとめの材料は強度、性能に均一性を有し、著しい経年劣化をきたさないもの、また縫込みロープを用いるものにあってはこれがナイロン等の合成繊維でなければならない、とされています。

 

養生シートの構造材

養生シートの構造に関しては、シートの網地をチェックし、切れ、ほつれ、ゆがみ、織りムラ等の使用状有害な欠点があってはならない、養生シートの各辺の縁部は、はとめ等が容易に外れない構造のものであることも定められています。

 

養生シートの1類と2類の違い

足場の養生シートは「1類」と「2類」があります。
1類と2類の違いは引張り強さ、伸び、耐貫通性で、1類の方が高い強度があります。

 

1類

1類は引張り強さ×伸びが68.6KN以上、重量4.8kgの足場用鋼管を4mの高さから自由落下させたときに貫通しないことが基準となっています。

 

養生シートだけで飛来落下物による危害防止に使用します。

 

2類

2類は引張り強さ×伸びが0.59KN以上、重量2.7kgの足場用鋼管を3mの高さから自由落下させたときに貫通しないことが基準となっています。

 

メッシュシートと金網等を併用して飛来落下物による危害防止に使用します。

 

養生シートの種類

養生シートにはいくつかの種類があり、現場の環境や目的によって使い分けられています。

 

メッシュシート

メッシュシートは網目状になっている養生シートです。

 

風を通すため、足場を風が強い場所に設置する場合に適しています。
一方で、解体作業などでホコリが発生する場合にシートの外にホコリが広がりやすい点はデメリットとなります。

 

防音シート(遮音シート)

防音シートは防音効果が施された養生シートです。
解体工事に伴う騒音が周囲に広がることをある程度防げるほか、メッシュシートに比べてホコリを通しにくいというメリットがあります。

 

風を通しにくく強風により足場の倒壊のおそれがあるため、風が強い地域でない場合に使用します。

 

防炎シート

高さ31m以上の建築物や不特定多数の人が入る地下に作られた店舗・事務所などは防炎規制の対象です。
このような防炎規制対象の建築物の工事を行う際には防炎素材の養生シートを使うことが義務付けられています。

 

防炎シートは「消防法令の防炎性能基準」を満たしている必要があり、基準を満たしている場合は製品に防炎ラベルが貼られています。

 

パネルシート

パネルシートは大きなビルなどに使用するパネルタイプの養生シートです。
ビルの解体では必ずパネルシートを使用します。

 

目的に適した養生シートを使用して安全を確保する

足場の養生シートの役割や認定基準、養生シートの種類などについて解説しました。

 

足場に養生シートを設置することで資材や工具などの落下事故を防止できるほか、粉塵や塗料を漏れにくくし、近隣の人や建物への影響を軽減できます。

 

また、足場からの墜落防止措置にも効果的です。

 

養生シートは工事の内容や周辺環境などを考慮して目的に合ったものを使用して安全を確保します。

 

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