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ー高所作業とは?足場の高さ2m以上の作業場所でのルールー


足場からの墜落事故があとを絶たないことから、平成27年7月1日に「足場に係る改正労働安全衛生規則」が施行され、足場からの墜落防止対策が強化されました。

今回は、高所作業とはどのような作業を指すのか、また足場において高さ2m以上の作業場所に設けられる墜落防止措置について解説します。

 

 

高所作業とは

 

建設現場では足場や脚立を使った高所作業が多く発生します。

高所作業は事故・災害につながる危険性があるため、労働安全衛生法により安全確保のための規定が設けられています。

 

 

高所作業の定義

 

「高所作業」とは、労働安全衛生法では高さ2m以上の場所で行う作業と規定されており、2m以上の高さで作業を行う場合は、法律で定められた安全措置を取ることが義務付けられています。

事業者は、労働安全衛生法で定められたルールに従い、作業環境を整え、作業者を指導することが求められます。

 

 

高所作業の種類

 

高所作業は具体的には次のようなものが該当します。

 

・足場作業

 

建築工事や外壁工事では仮設足場を設置して作業を行い、足場の高さが2m以上の場所で行う作業は高所作業に該当します。

足場はくさび式足場や枠組足場などのほか、移動式足場や脚立も該当します。

 

 

・天井内の点検業務

 

空調・給排水設備の点検やメンテナンスの際には点検口から天井内に入ります。

その際に発生する足場作業は高所作業に該当します。

 

 

・ビルの窓清掃業務

 

作業用のゴンドラに乗って行うビルの窓清掃業務などは、高所作業に含まれます。

 

 

・屋外設備の保守・点検

 

橋梁、電波塔、太陽光パネル、風力発電など、高さのある屋外設備の保守・点検業務も高所作業に含まれます。

 

 

高所からの墜落・転落が労働災害で最も多い

 

足場などを使用した高所作業は建設業では欠かせません。

しかし、高所作業時は転落・墜落に注意が必要です。

 

厚生労働省が発表している「労働災害発生状況」では、令和4年に発生した労働災害のうち、建設業が最も多いことがわかっています。

また、労働災害による死亡事故は、墜落・転落234人(30.2%)、交通事故129人(16.7%)、はさまれ・巻き込まれ115人(14.9%)の順となっており、墜落・転落事故が多いことが分かっています。

 

労働災害による死者数は減少傾向が続いているものの、建設業における事故、高所からの墜落・転落事故は常に上位を占めているのが現状です。これらを防ぐために労働安全衛生法が頻繁に改正され、安全措置の刷新が繰り返されています。

 

 

足場において高さ2m以上の作業場所での作業床の要件

 

労働安全衛生規則第563条では、足場における高さ2m以上の作業場所に設置される作業床の要件として、以下の規定を設けています。

 

 

床材と建地の隙間は12cm未満とする

 

足場の床材と建地の隙間を12cm未満に設定することが必要です。

これは、より広い足場で作業をすることによって不意の転落事故を防ぐため、作業床と建地の隙間から作業員が墜落したり、部材や工具が落下しないようにするためです。

 

ただ、12cm未満の隙間であっても、メッシュシート等と作業床の隙間から部材や工具等が落下する危険性が残るため、床付き幅木の設置など、別途この隙間からの飛来・落下防止措置を講ずる必要があります。

 

 

手すり等の墜落防止設備の設置

 

足場の手すりは85cm以上の高さに設けることに加え、中さんを設ける必要があります。

枠組足場の場合、交差筋交いに加え高さ15cm以上40cm以下の位置に下さん、または高さ15cm以上の幅木の設置、もしくは手すり枠を設けることとされています。

 

 

足場の組立て・解体・変更時の墜落防止措置

 

労働安全衛生規則第564条では、足場の組立て・解体・変更の作業時における墜落防止措置を規定しています。

 

 

作業床の幅

 

足場材の緊結等の作業を行うときの措置として、これまで作業床の幅を20cm以上としていました。しかし、平成27年以降は作業床を設けることが困難な場合を除き、幅40cm以上に拡大されています。

 

 

手すり先行工法

 

足場材の緊結等の作業を行うときの措置として、安全帯取付設備等の設置、安全帯を使用させる措置を講ずることが義務付けられています。

 

厚生労働省では、足場の設置の際には手すり先行工法による足場の組立て・解体作業を推奨しています。

手すり先行工法とは、足場の組立て時に作業床に乗る前に手すりを先行して設置し、解体時にも作業床を外すまで手すり残置する工法です。

この工法による足場の設置を行うことにより、足場からの墜落災害を防止する効果が期待できます。

 

手すり先行工法には、手すり先送り方式、手すり据え置き方式、手すり専用足場方式の3種類があります。

 

 

特別教育の受講

 

足場の組立て・解体・変更などの作業は厚生労働省令で定める「危険又は有害な業務」となり、「特別教育を必要とする業務」に追加されました。

そのため、平成27年7月1日以降は、地上または堅固な床上における補助作業以外の足場の組立て等の作業に従事するためには「足場の組立て等作業従事者特別教育」の受講が必須となっています。

 

講習内容

 

足場及び作業の方法に関する知識…3時間

工事用設備、機械、器具、作業環境等に関する知識…0.5時間

労働災害の防止に関する知識…1.5時間

関係法令…1時間

 

足場特別教育は学科のみの講習です。

試験等はなく、すべての講習に受講後、修了証が発行され、資格取得となります。

 

 

受講資格

 

受講資格はなく、どなたでも受講できます。

ただし、足場の組立て・解体の業務に従事できるのは18歳以上となりますので、18歳未満の方が受講した場合、修了証の発行は18歳になってからとなります。

 

 

高さ2m以上の足場では法律のルールに従って作業する

 

高さ2m以上の足場上での作業は高所作業に該当し、労働安全衛生規則で定められたルールに従って作業をする必要があります。

 

簡単な作業だから、すぐに終わるから、とルールに従わずそのまま作業を進めてしまうと大きな事故につながるおそれがあります。労働安全衛生法の規定を守ることが大切です。

 

足場作業の安全性を確保するため、法律は頻繁に改正を繰り返しています。

最新の法律に基づいた作業を行うこと、実際に発生した事故・災害の事例を参考にした対策を行い、高い安全性を確保し、作業に関わる人全員がルールを守って作業をすることが大切です。

 

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